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まえがき 辺境の国ベリオの第二王女イリス 昼下がり、彼女はたいてい自室から近衛隊の錬兵場を眺めていた。 お昼を食べた後には小言の多い魔術師から解放され、羽を伸ばすことができる。この時間が、一日のうちで彼女にとって一番大事な時だ。想い人の姿を誰にとがめられる事もなく、心ゆくまで眺められるのだから。 そんな彼女に人生の転機が訪れる。
ベリオの東には大国ランスがあった。ベリオは武力による領土拡大と並行して、反ランスの旗を掲げ周辺の諸国と同盟・連合を結ぶことで近年急激に勢力圏を広げていた。この動きの拡大を警戒したランスは緩衝地帯となっていた荒野に軍を派遣。ベリオ領内に砦を築いた。 |


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